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夕刻にこの駅に降り立ち、バスに乗り換えた。夕闇はすでに深く迫っており、空は限りなく地平線に溶け込み始めていた。ここから室戸岬まで線路が延び、そしてそのまま徳島県側で甲浦までつながっていたらこの駅は途中駅の一つにすぎなかっただろう。しかし実際にはごめんなはり線のドンツキとして渋い終点駅の姿になった。駅にはおみやげ物とバス乗り場のほか、ドラッグストアなどが見える。動き始めたバスは、なんだか不釣り合いなくらいに高架の上にある奈半利駅をあとにして、本当にまっくらな田舎の道を室戸岬にむけて進んでいった。
第三セクター土佐くろしお鉄道阿佐線(ごめん・なはり線)の終着駅。土讃線後免から奈半利までを結ぶごめん・なはり線は2002年7月1日に開業。ほとんどが高架化されており、奈半利駅も1面1線のホームを持つ高架駅。国鉄時代に室戸、甲浦まで計画されていたが、国鉄の経営悪化により工事が中断。1986年の土佐くろしお鉄道設立後、後免〜奈半利の工事が再開され、ようやく開業に至った。