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「天皇神社」ってすごい名前、と思ったら以前は牛頭天王社だったんですね。牛頭天王は京都の祇園社(今の八坂神社)、尾張の津島天王社(今の津島神社)など、全国で祀られた人気の神さま。疫神、つまり伝染病を撒き散らす悪神なんだけど、逆に疫神を崇めてご機嫌をとることで疫病を流行らせないようにしてもらおう、という信仰。そんなに珍しくはない神格。和邇、という古代から渡来人が開拓した古い土地柄だから、何か珍しい神さまが祀られているかと期待したんだけど。
古来より近江国滋賀郡和邇の地に鎮座ましまし、現在に至る古社。延喜式内社・名神大社小野神社二座のうちの一座に数えられる。御祭神はスサノオノミコト。創祀不詳なれど、平安期村上帝の御世康保三年(966)創始の伝承あり。爾来、京八坂祇園の牛頭天王を当地に遷座、「和邇牛頭天王社」と称し、当地一帯の産土神として崇敬され、明治九年、現神号に改称。本殿は鎌倉期正中元年(1324)建築、切妻造の母屋前面に庇を付ける造りは全国的に類例極めて少なく、当社近傍鎮座の小野神社、小野道風神社の三例のみの極めて珍しい建築様式。明治四十年、国重要文化財仁指定。御朱印拝受は叶わないものの、本殿浄財箱の傍らにて御神札拝受可能。